AIエンジニアを目指す人必見!仕事内容や転職方法・平均年収を解説
目次
- AIエンジニアとは?他のエンジニアとの違い
- AIエンジニアの仕事内容
- AI開発
- 学習
- 分析
- AIエンジニアに必要なスキル・知識
- プログラミングスキル
- 数学的な知識
- 機械学習の知識
- データベースの運用知識
- AIエンジニアになるために有利な資格
- 基本情報技術者試験
- G検定
- E資格
- Pythonエンジニア認定試験
- 統計資格
- AIエンジニアはやめとけと言われるが将来性はある
- AIエンジニアの年収
- AIエンジニアへの転職を考えているならシーカーズポートへ!
近年、AIエンジニアが注目されています。IT業界で働いている人の中には、AIエンジニアへ転職したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、AIエンジニアの仕事内容や転職方法を解説します。最後に平均年収と将来性も紹介するので、転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
AIエンジニアとは?他のエンジニアとの違い
AIエンジニアとは、AI(人工知能)を使ったシステム開発やデータ解析などを行うエンジニア(技術者)のことです。
IT系のエンジニアにはAIエンジニアと似たような職種も多いため、混同しないように整理しておきましょう。
混同されがちなエンジニアの特徴は以下の通りです。
- ITエンジニア
コンピューターシステムや情報システムの設計や開発、運用を行うエンジニアです。指示書に基づいてシステム開発を行う点はAIエンジニアと同じですが、使用するプログラミング言語が異なります。
- データサイエンティスト
データ解析結果を行い、課題解決の提案を行う職種でコンサルティング寄りの職種で、機械学習やアルゴリズムなどAIの分析を手がけます。一方、AIエンジニアはAI開発がメインです。
- 機械学習エンジニア
AIの機械学習に特化して開発やプログラミングを行うエンジニアです。開発や実装という点ではAIエンジニアと同じですが、異なっている点は業務の担当範囲です。AIエンジニアはAI全般の開発や実装に携わります。
AIエンジニアの仕事内容
AIエンジニアの仕事内容は企業やプロジェクトによって担当する業務や作業範囲が異なりますが、大きく以下の3つに分けられます。
- AI開発
- 学習
- 分析
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
AI開発
AI開発はエンジニアのメインとなる業務です。さまざまな技術の中から適切な組み合わせで、要望に応じた機械学習モデル(入力データに対する結果を導き出す仕組み)を構築していきます。
機械学習モデルを構築するためのプログラムはライブラリと呼ばれ、AI開発にはKerasやTensorFlow、PyTorchといったライブラリが使用され、言語はPythonが使われることが一般的です。
より理想的な成果を出すためにはシステム処理、実装、テストを実施しなければならず、使い勝手や使用する装置との相性も考慮する必要があります。
AI開発は以下の手順で進めるのが一般的です。
- ニーズの分析
- 技術の選定
- データ収集と事前処理
- モデルのトレーニング
- モデルの評価
- モデルの実装
- 運用しながら改善を行う
学習
AIの開発後にAIにデータを入れて精度を上げていく過程です。AIに大量のデータ処理をさせることでアルゴリズムなどを学習させていきます。学習させるデータの収集や作成、クレンジング(不要なデータの削除)もAIエンジニアの重要な仕事です。
データはバラバラに存在していることも多く、必要なデータをどうやって集めるかを考えなければなりません。プライバシーやセキュリティの観点から、特に個人情報など全てのデータが使えるわけではないため、確認も必要です。
学習は以下の手順で進めます。
- データの収集と前処理
- アルゴリズムの選択
- モデルのトレーニング
- モデルの評価
- モデルの調整
分析
学習させた後は、AIが自動的に抽出したパターンやルールを使って学習データを分析し、状況判断を行う作業です。
データ分析は学習モデルのパフォーマンスに大きく影響を与えるため、正確で的確なデータ分析が必要です。そのためには、より精密なデータを抽出できるようにAIを教育していくことが求められます。
分析自体はデータサイエンティストやデータアナリストが行うケースもありますが、分析に必要なデータを集めるのはAIエンジニアの仕事です。プロジェクトによっては、データサイエンティストやデータアナリストと一緒に作業する場合もあります。
分析は次の流れで進めるのが一般的です。
- データの収集
- データの前処理
- データの分析
- データの特徴量の選択
AIエンジニアに必要なスキル・知識
AIエンジニアになるのに資格は必要ありませんが、AI開発には機械学習をはじめとするAI関連の知識やプログラミング技術まで、幅広くかつ高い専門性が求められます。
そのため、専門知識を身につけておくことが大切です。
中でも代表的なものを4つ紹介します。
- プログラミングスキル
- 数学的な知識
- 機械学習の知識
- データベースの運用知識
詳しく解説します。
プログラミングスキル
AIエンジニアとして活躍するためには、AI開発に使うプログラミングの知識が不可欠です。プログラマーとしての経験がある人なら、プログラミング自体が問題になることは少ないでしょう。
ただし、AI開発ではPythonがプログラミング言語として使われるため、Pythonの知識がなければ習得する必要があります。PythonはAIとの相性が良く、機械学習やディープラーニングのプラグラムにもPythonが使用されています。そのため、最低でもPythonは身につけておくべきです。
R言語やJavaScriptなどもAI開発の現場で使われることが多いため、複数の言語をマスターしていれば仕事の幅が広がります。
数学的な知識
AIのプログラムは数学の理論をベースに作られているため、確率論や統計学、微分積分、線形代数の基礎知識が必要です。たとえば、データ解析に統計学が使われ、機械学習のパラメーター最適化には微分積分学が使われます。
計算処理自体は機械が行うので、重要なのは数学的な考え方ができるかどうかです。ビッグデータから共通するパターンを見つけ出すには数学的な思考力が重要です。数学的な知識があればAI開発以外でもデータ活用の場面などでも活かせます。
AIエンジニアは他のIT系エンジニアと比べデータを扱うことが多いため、AIエンジニアを目指すなら最低限でも高校(理系)程度のレベルは身につけておくことが望ましいでしょう。
機械学習の知識
機械学習の知識がなければ機械学習に用いるデータ収集や整形ができません。
具体的には、以下の知識が必要です。
- 教師あり学習
- 教師なし学習
- 強化学習
上記は、ビッグデータから「データを抽出する」「答えを出す」「評価する」という機械学習の過程において、必要不可欠となります。
また近年では、機械学習をより発展させたディープラーニングの活用も求められています。ディープラーニングは人間の神経回路を基盤にした仕組みを使って、AIが自らビッグデータから学習、予測する技術です。
機械学習とディープラーニング両方の知識を有していることで、より多彩なAI開発案件に対応できるでしょう。AIの技術進化は早いため、常に最新技術を学ぶことも重要です。
データベースの運用知識
AI開発において、深層学習や機械学習でビッグデータを活用するためには、データベースの運用知識が必要です。
データベースの代表的なものにSQLがありますが、SQL以外のデータベース言語を活用できるスキルや、データベース管理システムについての知識も求められます。
AIエンジニアになるために有利な資格
AIエンジニアになるためには知識やスキルがあることを証明できれば有利になります。
これからAIエンジニアを目指す人が取得しておきたい資格は、以下の5つです。
- 基本情報技術者試験
- G検定
- E資格
- Pythonエンジニア認定試験
- 統計資格
どれもAIエンジニアに必要な知識が身につくので、ぜひチャレンジしてみてください。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、経済産業省が主催する国家試験であり、多くのIT技術者が目指す資格です。IT系エンジニアの基礎的な内容となっており、IT技術者の登竜門となっています。
範囲はITや情報処理の基本的な技術や知識だけではなく、IT分野全般です。
上級者向けとして「応用情報技術者試験」もあり、技術から管理、経営まで幅広い知識と応用力が身につけられます。
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G検定
G検定は、一般社団法人日本ディープラーニング協会が主催する民間試験です。ディープラーニングをビジネスに活用する知識を持っている証明になります。
学習範囲は、AI の歴史や機械学習・ディープラーニングの知識、AI の最新事例や法律などが中心です。そのため、IT系の営業職の人なども多く受検しています。
エンジニアの人も人工知能やデータサイエンスについて学べるため、次に紹介する「E資格」を受検する前に受けるとより理解度が深まるでしょう。
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E資格
E資格は、一般社団法人日本ディープラーニング協会が主催する民間試験です。ディープラーニングを実装するエンジニアとしての技能を有している証明になります。E資格は応用数学、機械学習、深層学習、開発・運用環境について幅広く出題されます。
先ほど紹介したG検定もディープラーニングの活用に関する資格ですが、E資格は実装する能力を問われるのが特徴です。G検定はビジネス向けの資格で、E試験はエンジニア向けといえるでしょう。
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Pythonエンジニア認定試験
Pythonエンジニア認定試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が実施している民間試験です。Pythonの基礎的な文法の理解や正しく使用するためのノウハウを持っていることを証明できます。
Pythonエンジニア認定試験には「基礎試験」「データ分析試験」「実践試験」の3つがあり、データ分析試験と実践試験は上級者向けです。Python初心者でも比較的取り組みやすく、他のプログラミング経験者なら習得も早いでしょう。
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統計資格
統計資格は、一般社団法人日本統計学会が実施する民間試験です。統計に関する知識や活用法を有している証明になります。資格は4級・3級・2級・準1級・1級の5段階となっており、難易度は以下が目安です。
- 4級:データやグラフの活用力(中学生レベル)
- 3級:データ分析の概念と身近な問題に活かす力(高校生レベル)
- 2級:大学の基礎学科レベル
- 準1級:2級の応用知識
- 1級:大学の専門課程レベル
AIエンジニアを目指すなら2級の取得を目指しましょう。
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AIエンジニアはやめとけと言われるが将来性はある
AIエンジニアが「やめとけ」と言われる主な理由は、以下の3つです。
- 働き始めるハードルが高い
- 業務がハードになりがち
- 将来的にAIに仕事を奪われる可能性がある
AIエンジニアとして働くには、たとえシステムエンジニアとしての仕事経験があっても、新たに知識をつける必要があります。そのため、スキルを活かして転職したいと考えている人には、ハードルが高いと感じられるようです。
また、将来的にAIに仕事を奪われるのではないかと心配する声も見られます。しかし、今後はIT技術者の需要はますます増えていくと予想され、経済産業省の調査結果では2030年には約59万人のIT人材が不足する見込みです。中でも、ビッグデータやAIに関するIT人材が今後は大幅に不足するという結果が出ています。(※参考:IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果)
これらの調査結果から見ても、AIエンジニアは新しい技術のため認知度は高くありませんが、将来性のある職業といえるでしょう。
AIエンジニアの年収
もともとエンジニアは年収が比較的高い職種ですが、AIエンジニアも他のIT系エンジニアと比べて遜色ありません。
厚生労働省「jobtag」によると、AIエンジニアの平均年収は534.6万円です。なお、システムエンジニア(業務用システム)は550.2万円、データエンジニアは534.6万円となっており、大差ないことがわかります。
高い技術が求められるため人手不足となっており、今後も需要が増えれば高収入を得られる可能性は高まるでしょう。
現在IT企業で働いている方は、ぜひ年収診断を受けてみてください。
AIエンジニアへの転職を考えているならシーカーズポートへ!
AIエンジニアは近年注目されている職種です。高いレベルの知識やスキルが求められるためハードルが高いと感じる人もいますが、資格を取得するなど知識やスキルを証明できれば転職で有利になります。
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