【例文サンプル付き】ITエンジニア志望動機の書き方
この記事では、ITエンジニアの志望動機を作成する際のポイントを解説しています。ここでの「ITエンジニア」とは、情報技術に関する専門的なスキルや知識を活用して、システムやITインフラを設計・構築・運用するエンジニア全般を指します。具体的な仕事内容やアピールすべきスキル・資格、さらには志望動機の例文まで紹介していますので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
- ITエンジニア志望動機の効果的な書き方
- なぜその業界を志望するのか
- 同じ業界での転職の場合
- 異なる業界への転職の場合
- なぜITエンジニアを志望するのか
- 経験者の場合
- 未経験者の場合
- なぜその企業を志望するのか
- 自分がどのように貢献できるか
- 経験者の場合:
- 未経験者の場合:
- ITエンジニアで避けるべき志望動機
- 目標や納期に対する達成意欲が低いと受け取られる内容
- 協調性がなく、自己中心的に見える内容
- 責任感がないと見なされる内容
- ITエンジニア志望動機の例文
- システムエンジニア(SE)/プログラマーの志望動機例文
- 未経験者の例文:
- 経験者の例文:
- サーバ・DBエンジニアの志望動機の例文
- 未経験者の例文:
- 経験者の例文:
- ネットワークエンジニアの志望動機の例文
- 未経験者の例文:
- 経験者の例文:
- 制御系ソフトウェア開発(通信・ネットワーク・IoT関連)の志望動機の例文
- 未経験者の例文:
- 経験者の例文:
- プロジェクトマネジャーの志望動機の例文
- 未経験者の例文:
- 経験者の例文:
- まとめ:円満かつスムーズに退職するには準備が重要
ITエンジニア志望動機の効果的な書き方
なぜその業界を志望するのか
「業界」とは、企業を産業やビジネススタイルによって分類したもので、IT関連、製造業、金融業、飲食業、小売業、個人向けサービス業などがあります。業界の志望理由は、同じ業界内での転職と異なる業界への転職に分けて説明します。
同じ業界での転職の場合
業界経験者として、これまでに経験した具体的な成功体験や前職での強みを強調しましょう。同じ業界内で別企業に転職する際には、同業他社から見た志望企業の強みや魅力を伝えることで、経験者ならではのリアルな志望動機として効果的です。
異なる業界への転職の場合
未経験からのチャレンジであるため、志望する業界に対する「正しい理解」があることを伝えることが重要です。企業のホームページや業界誌、インターネット上の情報などから情報収集を行い、単なるイメージではなく、正確に業界を理解した上で、その魅力や将来性について述べましょう。また、これまでの経験の中で次の業界でも活かせるスキルをアピールすると効果的です。例えば、金融業界の経験がある場合、「ミスが許されないシステムを担当していたため、堅牢性の高いシステムを作成することができる」といったように、異業界でも活かせる部分を強調しましょう。
なぜITエンジニアを志望するのか
ITエンジニア経験者と未経験者のケース別アプローチ
経験者の場合
ITエンジニアとしての経験がある場合、志望動機をまとめる際のポイントは、これまでの「経験」とこれからの「キャリアパス」の2点を軸にすることです。
まず、これまでの経験については、ITエンジニアとしての実務経験を通じて身につけた強みやスキルを具体的に伝えましょう。関わってきた業務内容や役割、成果を示すことが重要です。特にマネジメントの立場にあった場合は、管理した組織の規模やメンバー構成に触れ、成功体験も併せて伝えられると効果的です。
次に、これからのキャリアパスについては、数年後に実現したい目標や将来の展望を、これまでの経験と関連づけて述べましょう。その際、転職理由にも触れることで、転職がキャリアの目標達成にどう役立つかを明確に伝えることが重要です。例えば、キャリアに関する理由で転職を考えている場合、その理由が志望動機と一致することを示すと、説得力が増します。
未経験者の場合
ITエンジニアとしての実務経験がない場合、「なぜ、経験がないのにITエンジニアにチャレンジするのか?」という転職理由を採用担当者が納得できるように伝えることが必要です。ここで重要なのは、転職理由が「給与面」や「勤務体系」といった労働条件に偏りすぎないことです。ITエンジニアの仕事内容を十分に理解した上で、ITエンジニアとして活躍し、企業に貢献できるという点をアピールすることが重要です。
また、ITエンジニアのスキルレベルに達していない場合でも、仕事やプライベートでのIT関連の経験や、対人コミュニケーション能力などのIT関連以外のスキルを積極的に伝えることが大切です。例えば、自己研鑽として資格を取得したり、アプリケーション開発を行ったりして、ITエンジニアの業務内容に対して感じた面白さややりがいを具体的に伝えられるとより良いでしょう。
なぜその企業を志望するのか
「なぜその企業を志望するのか」という点は、企業側にとっても特に気になる部分であり、他の転職希望者と差別化できるポイントでもあります。応募企業だからこそ入社したい理由を明確に記述することが重要です。ITエンジニアの求人は多く、転職希望者はさまざまな選択肢があります。そのため、企業側はなぜ自社を選んだのかを知りたがります。
志望する企業のホームページを中心に調査を行ったり、可能であれば現役社員から情報を聞いたりすることで企業理解を深めましょう。また、企業理念や提供している製品やサービスに共感する部分や、自分の興味のある技術に携われること、開発手法が自分に合っていることなど、なぜその企業で働きたいのかを具体的に伝えるようにしましょう。
自分がどのように貢献できるか
入社後の貢献方法:経験者と未経験者のアプローチ
経験者の場合:
これまでの実務経験や習得したITスキル、そして可能であれば過去のプロジェクト成果物などを活用して、入社後にどのような貢献ができるかを具体的に示しましょう。
未経験者の場合:
ITエンジニアとしての実務経験がない場合でも、自己学習やこれまでの仕事で関わったIT関連の経験をアピールしましょう。
自己学習やこれまでの経験を強調するのが難しい場合、IT関連分野での興味や関心、学習したいという意欲を伝えることが重要です。また、入社後に向けて基礎知識を積極的に学び、エンジニアとしてのスキルを磨く意欲や、業務内容や志望企業の製品・サービスについて理解を深める姿勢を示すことも大切です。
ITエンジニアで避けるべき志望動機
ITエンジニアの志望動機としてNGとされる例には、以下のようなものが挙げられます。
・目標や納期に対する達成意欲が低いと感じさせる内容
・協調性に欠け、自己中心的だと受け取られる内容
・責任感が不十分だと思われる内容
目標や納期に対する達成意欲が低いと受け取られる内容
ITエンジニアは、技術系の職種であるため、営業職のような売り上げや利益といった定量的な目標管理がないようなイメージがあるかもしれませんが、実際には納期などの期日管理やクライアントへの対応内容、導入した製品やサービスへの評価に対する目標が設定されており、それらの目標達成意欲も非常に重要です。
協調性がなく、自己中心的に見える内容
クライアント企業の担当者との連携や、1つの製品やサービスの導入には複数の部署やさまざまなエンジニアが関与するため、組織としての活動が不可欠です。周囲のメンバーとの協調性が重要で、自分だけが与えられた業務を完遂すれば良い、という考え方ではなく、チームや組織との連携を考えて行動できることが求められます。そのため、組織での活動に否定的な内容はITエンジニアの志望動機としては望ましくありません。
責任感がないと見なされる内容
ITエンジニアは、与えられた業務に関して納期の厳守や品質の担保など、多くの責任が生じるため、責任感の有無が重要です。そのため、転職の背景として職場環境や同僚、上司に責任があるといった他者を批判するような印象を与える内容は避けるべきです。
ITエンジニア志望動機の例文
システムエンジニア(SE)/プログラマーの志望動機例文
未経験者の例文:
現在は法人営業として働いており、お客様とのやり取りを通じて価値を提供する仕事にやりがいを感じていますが、エンジニアとしての夢を諦めきれず転職を決意しました。大学では情報工学を専攻し、JavaやPHPでのプログラム作成が好きで、最近は趣味でスマートフォンアプリの制作も行っています。貴社では意見を出し合いながら開発ができる環境が整っており、多くの人々に利用されるヒットアプリを作りたいという夢を実現するため、貴社を志望しています。
経験者の例文:
前職では保険会社や証券会社の業務系システムの開発に従事し、プログラマーとして1年、SEとして2年の経験を積みました。リーダーとしての経験もあり、技術力に加えてマネジメントスキルを向上させてきました。しかし、上流工程を経験するためには要件定義や基本設計の経験が必要だと感じ、貴社のような環境で一貫した開発プロセスに携わりたいと考えています。貴社は大規模案件にも関わる機会が多く、成長意欲の高いエンジニアが集まっていると聞いており、自身のキャリアをさらに伸ばすために貴社を志望しています。
サーバ・DBエンジニアの志望動機の例文
未経験者の例文:
学生時代から情報工学に興味を持ち、現在の会社での法人向けPCおよび関連ツールの営業販売職では、お客様のために新しい情報を仕入れる中で、企業の管理システムのネットワーク化の重要性を実感しています。貴社にはお客さまに寄り添った最適な環境を提供できるという点で大きな魅力を感じ、特にアプリケーション開発の土台となるサーバエンジニアとして多くの企業を支えていきたいと考えています。エンジニアとして未経験ではありますが、Linuxで自宅サーバを構築し、休日はクラウドサーバ構築のセミナーに参加するなど、技術を学ぶ意欲を活かして、貴社の発展に貢献していきたいと考えています。
経験者の例文:
現在の会社では、主に客先に常駐してシステムを維持する保守・サポートの案件を担当しています。多くの企業でトラブルやご要望など現場の声に対応するうちに、そういった声を根本から解決するシステム構築に携わっていきたいと考えるようになり、貴社のサーバエンジニア職を志望しています。貴社はプライムベンダーとして上流工程のフェーズが多いことにも魅力を感じ、将来的には得意とするサーバ・データベース運用の知識を活かして、顧客との折衝や要件定義に積極的に関わっていきたいと考えています。
ネットワークエンジニアの志望動機の例文
未経験者の例文:
新卒で入社した人材紹介会社で約2年間、法人営業を担当しています。もともとPCやWebへの関心が強く、趣味で立ち上げたサイトを複数運営していましたが、共用のレンタルサーバーに物足りなさを感じておりました。昨年、自前でLinuxサーバーを立ち上げたことから、サーバーやネットワークの構築に関わる仕事に興味を持ち、エンジニア未経験からチャレンジできる教育制度が整った貴社を志望いたしました。すでにLPICの資格取得のための勉強を進めていますが、最近ではクラウド環境も普及し始めているため、Hadoopや仮想化技術に関する書籍を購入して知識を深めています。未経験からのスタートとなりますが、早急に知識とスキルを身につけ、一日でも早く貴社に貢献できるエンジニアに成長するつもりです。
経験者の例文:
現職ではネットワークの運用・監視業務を中心に、約3年間エンジニアとして経験を積んできました。具体的には要件に応じた各種ネットワーク機器やサーバーの設定変更を中心に、運用資料の作成・更新、障害発生時の一時切り分け対応などですが、現在の会社では設計・構築案件に携わることが難しいため、自身のキャリアアップのために転職活動を進めています。貴社は大規模案件に関しても要件定義・設計といった上流フェーズから一貫して手掛けられていますし、多くの優秀なエンジニアが在籍していると聞いております。貴社のような環境でエンジニアとしてキャリアアップしたいと考え、志望させていただきました。昨年CCNPを取得したほか、現在はCCIEの取得に向けて勉強を進めており、コミュニケーション能力と技術力に磨きをかけることで、貴社の事業に貢献したいと考えています。
制御系ソフトウェア開発(通信・ネットワーク・IoT関連)の志望動機の例文
未経験者の例文:
現在の仕事ではシステムエンジニアとして、金融業界の業務支援システムを開発しています。自分が構築したシステムで顧客の業務効率化などに役立てることにやりがいを感じていますが、モノづくりに携わりたいと考え貴社を志望しています。ハード部分の知識が必要になり技術面の難度は高まりますが、工学部で学んだことを活かして実際に製品に組み込まれるソフトウェアの開発に挑戦したいと考えています。貴社においては、これまで培ったシステムエンジニアとしての開発に関する考え方や、知識の吸収力を活かし、大手メーカー企業を支える開発を行うことで貢献していきたいと考えています。
経験者の例文:
現在は制御系ソフトウェア開発のエンジニアとして家電などに組み込まれる部品の開発に従事しています。製品として世に出るモノづくりに携われることにやりがいを感じていますが、現在は2次請けのため直接顧客と折衝する機会などがなく、自分が開発した部品の効果を感じられることも少ないため転職を決意しました。より上流工程において、顧客との折衝も行いながら、開発のPDCAサイクルを回すことができる環境で働きたいと感じ貴社を志望しています。これまでの制御系システム開発の経験や専門知識を活かして顧客とも折衝し、より良い製品の開発で貴社に貢献していきたいと考えています。
プロジェクトマネジャーの志望動機の例文
未経験者の例文:
現在の会社では、システムエンジニアとして金融業界を中心に営業支援システムの開発を担当。小規模プロジェクトの開発チームを率いるリーダーを任されており、開発メンバーのサポートやスケジューリングなどにやりがいを感じています。貴社の手掛けていらっしゃるキャッシュレス決済システムの開発では、同じ金融業界でも、より新しい仕組みづくりで顧客やユーザーに新しい価値を提供していることに魅力を感じて転職を決意しました。リーダー経験で培ったプロジェクトメンバーのサポートやリスク管理のノウハウを活かしつつ、顧客との折衝を含めた、さらに広範囲にわたるマネジメントを社内外問わず担当していきたいと考えています。
経験者の例文:
現在の会社ではプロジェクトマネジャーとして、自社だけでなくパートナー企業などのメンバーも含めたプロジェクトの進行管理を行っています。スケジュールどおりにプロジェクトを進めることや、メンバーが成長するためのサポートにやりがいを感じていますが、顧客との折衝を行い、課題の抽出や要件定義のフェーズから関わっていきたいと考えて転職を決意しました。貴社では、プロジェクトマネジャーとして培ったメンバーのマネジメント経験やシステムエンジニアとしてのスキルを活かして、顧客と要件定義の内容を交渉しつつ、プロジェクトチームの運営まで一貫して携わることで、スムーズなプロジェクト進行に貢献していきたいと考えています。
まとめ:円満かつスムーズに退職するには準備が重要
IT業界の求人募集は非常に多く、近年は未経験者を積極的に採用する企業も増えています。しかし、システムエンジニアやインフラエンジニアなどの職種を志望する人の数も少なくありません。そのため、書類選考を通過するためにも「志望動機」は非常に重要です。
実務経験者の場合、注目されるのは「開発実績」「経験業務」「スキル」です。一方、未経験者の場合は「興味・関心」「意欲」、そして「企業や仕事への理解」が重要となります。募集企業の情報を十分にチェックすると同時に、自己分析を行い、自身の強みを活かした「独自の志望動機」を考えてみてください。
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