RPAエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル・将来性について解説
目次
- RPAエンジニアとは
- RPAエンジニアの仕事内容
- 業務分析・要件定義
- 設計・開発
- 保守・運用
- RPAエンジニアになるには資格が必要?
- RPAエンジニアに求められるスキル
- AccessやExcel VBAの活用スキル
- RPAツールのスキル
- システム開発のスキル
- コンサルティングスキル
- コミュニケーション能力
- 柔軟な思考力
- RPAエンジニアの年収
- RPAエンジニアに向いている人の特徴
- RPAエンジニアに向いていない人の特徴
- RPAエンジニアのキャリアパス
- RPAエンジニアの将来性
- 未経験からRPAエンジニアを目指すための学習法
- ①基礎知識を習得する
- ②RPAツールを触る
- RPAエンジニア職を検討するならシーカーズポートへ相談を
「RPAエンジニアの仕事内容について知りたい」
「RPAエンジニアの年収・キャリアパス・将来性はどうなっているの? 」
「RPAエンジニアになるための学習方法にはどんなものがある?」
エンジニアとして転職を考えている人のなかには、上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
RPA(Robotic Process Automation)エンジニアとは、RPAの導入・ロボットの開発を実施する職種です。RPAは、ロボットを活用した業務代行・自動化ツールを指す用語です。
近年、AIの普及やDXの促進によってRPAエンジニアが注目されています。しかし、RPAエンジニアを目指そうにも、
実際の業務内容や将来性がわからず不安な方もいるでしょう。
本記事では、RPAエンジニアの仕事内容や必要なスキル・資格、将来性などを詳しく解説します。PRAエンジニアを目指している方は、ぜひ参考にしてください。
RPAエンジニアとは
RPAエンジニアとは、RPA(Robotic Process Automation)の導入やロボット開発を手がける職種です。RPAは、ソフトウェア化されたロボットによる業務代行・自動化の取り組みを指す言葉であり、RPAエンジニアはこのRPAシステムの提案・構築・保守・運用を担当するスペシャリストです。
RPAのセッティングを行うだけでなく、どのように活用すれば業務の効率化ができるかを考える重要な仕事です。
RPAエンジニアの仕事内容
まずは、RPAエンジニアの仕事内容について解説します。RPAエンジニアの具体的な仕事内容について知らないという方は、ぜひ参考にしてください。
業務分析・要件定義
RPAエンジニアは、クライアントから業務改善・効率化に必要な情報を収集します。
そこで、現状の業務フローの理解やクライアントが抱える問題点、改善希望の箇所を聞き出し、現状の業務分析を行います。
集めた情報は次の業務設計やシステム開発で利用するため、非常に重要です。得た情報をもとに、どのような方針で進めるのか要件定義を行います。
設計・開発
業務分析・要件定義を終えた後は、実際にRPAツールを使用して業務を効率化するロボットの設計・開発を行います。
具体的には、RPAの動画シナリオを作成します。シナリオは、顧客の実務に合わせて設計した動作手順です。RPAシステムの質は、動画シナリオによって決まるでしょう。
RPAは、業務設計を忠実に再現してクライアントの業務改善・効率化を実現するため、プログラミングが不要の場合もあります。
しかし、RPAはプログラミング知識が前提とされているので、知識のない状態ではRPAロボットの開発は困難になるでしょう。
保守・運用
最後は、RPAシステムの導入・運用・保守です。RPAエンジニアは、開発したシステムがスムーズに動作するように、運用と保守も担当します。
システムが導入された後に発生するトラブルに対して、修正・ユーザーの問い合わせ対応・マニュアル作成などのサポート対応が必要です。
RPAエンジニアになるには資格が必要?
RPAエンジニアには、「このプログラミングを習得しなければならない」という必須の言語はありません。RPAエンジニアになるために必須の資格はありませんが、資格を持っていると多くの場面で有利です。
就職や転職、フリーランスとして案件を獲得する際に、資格があると信頼性と専門性が増します。
RPA関連の資格はいくつか存在しますが、その中でもとくに注目されている資格には以下のとおりです。
- RPA技術者検定 アソシエイト
- RPA技術者検定 エキスパート
- UiPath RPA アソシエイト資格試験
- UiPath RPA デベロッパー上級資格試験
上記の資格はRPAの基本的な知識から高度なスキルまでを網羅しており、資格を取得することで、自分自身のスキルレベルを証明できます。
RPAエンジニアに求められるスキル
RPAエンジニアに求められるスキルは、以下のとおりです。
- AccessやExcel VBAの活用スキル
- RPAツールのスキル
- システム開発のスキル
- コンサルティングスキル
- コミュニケーション能力
- 柔軟な思考力
なぜ必要なのかについて、詳しく解説します。
AccessやExcel VBAの活用スキル
Accessは、Microsoft社が開発したデータベース管理ソフトです。データ分析を行うRPAにとって、Accessスキルは欠かせません。
Excel VBAは、Excelでの処理を自動化するマクロプログラムを記述するためのプログラミング言語です。Excel VBAの利用経験があれば、データ処理に関する設計・開発についての知識を、RPAツールのシナリオ作成の際に応用できます。
RPA・Access・Excel VBAは、それぞれ活用すべき場面が異なりますが、状況によって組み合わせて使用します。RPAエンジニアの求人では、AccessやExcel VBAのスキルを求める場合も少なくありません。
参考:Microsoft
RPAツールのスキル
RPAエンジニアにとって、RPAツールを扱う技術力は言うまでもなく不可欠なスキルです。
RPAツールには多くの種類がありますが、その中でもとくに有名なものとして「UiPath」「WinActor」「Blue Prism」「BizRobo!」が挙げられます。
これらのツールは、それぞれ特有のプログラミング言語やフレームワークを使用するため、深い理解と習熟が求められます。
システム開発のスキル
システム開発のスキルも、RPAエンジニアに欠かせないスキルです。なぜなら、顧客のニーズをヒアリングし、得た情報からシステム設計・動画シナリオに落とし込む必要があるからです。
システム開発のスキルが多ければ、さまざまな視点から考えられるため、トラブルがあったときに柔軟な対応ができます。システムの開発中に起こったエラーに対して、原因分析・解決できるRPAエンジニアは、職種を通じて重宝されるでしょう。
コンサルティングスキル
クライアントのニーズを聞き取り、戦略を策定するには、コンサルティングスキルも必要です。既存・新規顧客に満足してもらうには、高いコンサルティングスキルが欠かせません。
コンサルティングスキルを有したRPAエンジニアは、市場価値が高く、年収も上がりやすいでしょう。また、上流工程に挑戦できるため、さらにスキルアップできます。
コミュニケーション能力
クライアントにヒアリングし、情報をチームメンバーに共有するには、コミュニケーション能力が必要です。コミュニケーションは、ただ会話をすればいいだけとは限りません。
顧客の顕在・潜在ニーズを深掘りし、安心感を与えられる伝え方が重要です。チームには、誰にどのような作業を依頼するのか、わかりやすく説明する必要があります。
そのため、状況に応じて適切な対応ができる、コミュニケーション能力が大切になるでしょう。
柔軟な思考力
ITに関わる仕事は、突如トラブルが起きます。RPAもシステム開発中・運用中に何らかの問題が発生する可能性もあるはずです。
その際、柔軟な対応を求められるのが、RPAエンジニアです。また、事前のトラブルを防止するために、さまざまなシチュエーションを想定して課題を見つけ出します。
柔軟な思考力は、RPAエンジニアにとって重要なスキルと言えるでしょう。
RPAエンジニアの年収
RPAエンジニアを含むIT運用・管理の平均年収は、約534万円です。(参照元:jobtag|厚生労働省)
国税庁が公表した「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は、443万円でした。(参照元:令和3年分 民間給与実態統計調査 国税庁)
日本の平均年収と比較して、RPAエンジニアを含むIT運用・管理者の方が約100万円多いことがわかります。
RPAエンジニアは、AIやDXの促進によって今後も需要が伸びると予測されます。そのため、RPAエンジニア全体の年収が上がる可能性はあるでしょう。
RPAエンジニアに向いている人の特徴
RPAエンジニアに向いている人は、以下のような特徴が挙げられます。
- プログラミングは手段であり、業務効率化を目的としている人
- 柔軟性があり、定義力が高い人
- コミュニケーション能力があり、基礎的なビジネススキルを持っている人
プログラミングは手段であり、業務効率化を目的としている人
RPAエンジニアに向いている人は、プログラミングを単なる手段と考え、その背後にある「業務効率化」を最終目的としている方です。
なぜなら、RPAエンジニアは単にコードを書くだけでなく、業務フローを最適化するための戦略的な思考が必要だからです。
柔軟性があり、定義力が高い人
柔軟性があり、定義力が高い人も、RPAエンジニアに向いています。RPAの導入は多くの場合、既存の業務プロセスの改善・効率化を行うため、柔軟に対応できる能力が必要です。
ロボットは人間と違って、動作を細かく定義しないとうまく動作しません。そのため、自動化する対象作業を定義して、一つひとつ指示できる方はRPAエンジニアに向いているでしょう。
コミュニケーション能力があり、基礎的なビジネススキルを持っている人
RPAプロジェクトは、ビジネス部門とIT部門の協力によって成功します。業務の効率化・改善のためには、丁寧なヒアリングが重要です。
基本的なビジネススキルとコミュニケーション能力を兼ね備えている方は、RPAエンジニアに向いているといえるでしょう。
RPAエンジニアに向いていない人の特徴
一方で、RPAエンジニアに向いていない人の特徴としては、以下が考えられます。
- プログラミング自体が好きである人
- システム開発の考え方が染みついている人
- コミュニケーションが苦手である人
プログラミング自体が好きである人
RPAは、プログラミングよりも業務プロセスの理解が重要です。その理由は、業務の観点で要件定義や運用設計を行い、実装箇所を正しく絞り込む必要があるからです。
システム開発の考え方が染みついている人
システム開発の考え方が染みついている人も、RPAエンジニアに向いていない方の特徴に該当します。
「仕様書に全て起こすことが重要」「一つひとつのプロセスを完遂し次に進もう」という観点でクライアントへのヒアリング・業務分析を行うと調整が長引き、いつまでたっても開発に進めないケースがあります。
RPAではスピード感が求められるので、徐々に質の高いシステムを作る考えが重要になるでしょう。
コミュニケーションが苦手である人
RPAエンジニアは、クライアント・チームメンバーと会話をして作業を進めるため、コミュニケーションが苦手な人は向いていないでしょう。
RPAエンジニアのキャリアパス
RPAエンジニアのキャリアパスには、以下があります。
- RPAコンサルタント
RPAコンサルタントは、RPAエンジニアが持つテクニカルなスキルをもとに、高度なコンサルティング業務に特化した仕事です。
- プロジェクトマネージャー・リーダー
RPAエンジニアとしての基礎をしっかりと築いた後、次なるキャリアパスとして考えられるのがプロジェクトマネージャー・リーダーです。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の進行を管理し、人員・予算・納期・品質といった要素を総合的にコントロールします。一方でプロジェクトリーダーは、プロジェクトマネージャーが立てた計画をもとに、チームメンバーに指示を与え、業務進行の管理を行い、プロジェクトを成功に導きます。
- AIエンジニア
RPAエンジニアからのキャリアパスの1つに、AIエンジニアも挙げられます。
AIエンジニアとは、機械学習、ニューラルネットワークなど、最先端のAI技術を扱う専門家です。AIとRPAを組み合わせた「RPAAI」や「RPAI」も注目されています。
RPAエンジニアの将来性
結論、RPAエンジニアの需要は高まると予測されます。なぜなら、少子高齢化の影響による労働力不足を解決するには、業務効率化を行うRPA技術が必要だからです。
RPAによって業務の自動化ができれば、人手不足による懸念も解消されるでしょう。
また、総務省が2021年に発表した「自治体におけるAI・RPA活用促進」では、公的機関のRPA導入も進んでいます。
多くの企業や公的機関が業務効率化を実現したいという強いニーズがあります。そのため、RPAエンジニアの需要は高まると予測できるでしょう。
未経験からRPAエンジニアを目指すための学習法
RPAエンジニアの学習法には、主に以下の2つがあります。
- 基礎知識を習得する
- RPAツールを触る
詳しい方法について解説していきます。
基礎知識を習得する
基礎知識を習得する場合は、以下の方法が挙げられます。
- オンライン学習講座・スクール
- 無料講座・eラーニング
- 本・書籍
- 勉強会・研修
上記の中でも、とくにオンライン学習講座・スクールを推奨します。専門知識を持った講師が、効率的に習得できる方法を網羅的に指導してくれるので、初心者でも理解しやすいでしょう。
本や書籍、研修なども活用すれば、より早く基礎知識を習得できるかもしれません。
RPAツールを触る
RPAツールに実際に触ってみるのも、未経験から転職するための学習法です。Web上には、RPAソフトを無料ダウンロードできるサイトもあるため、積極的に活用してみましょう。
実際にRPAツールを利用すれば、どのような業務を行うのかイメージもできるはずです。企業側としても、少しでも経験がある求職者は、高評価に対象となります。
スクールに通ったり、本・書籍で勉強したりしながらRPAツールを触ってみることを推奨します。
RPAエンジニア職を検討するならシーカーズポートへ相談を
RPAエンジニアは、将来性もあり、需要が増える職種だと予測されます。いまから転職し、RPAエンジニアとしての経験を積めば、数年後には市場価値が高い人材として求められるかもしれません。しかし、RPAエンジニアについて理解を深めたものの、実際に転職できるか不安になる方もいるはずです。
そこでおすすめなのが、シーカーズポートの転職相談です。シーカーズポートは、IT・ゲーム業界に特化した転職相談を行っています。RPAエンジニアの現場レベルのノウハウを持ったコンサルタントがサポートしてくれるのも特徴です。また、企業担当者が直接サポートしてくれるため、内部情報や内定を獲得しやすい方法も網羅的に知ることができます。
RPAエンジニアの職に関心のある方は、ぜひシーカーズポートの転職相談サービスを気軽に利用ください。IT転職を熟知したコンサルタントが、あなたの転職活動を成功へと導きます。
>>転職相談